円形歩道橋

久しぶりのプチジャーニーです。すっかり冬かよ。というぐらい寒さ全開の札幌からのご近所散歩です。どこへ行ったかというと、はいココです。

パッと見は普通に歩道橋です。エッこれがなにか?ってなりますよね。でも全体感をよく見てください。ネッ、丸いというか環状線スタイルなんです。これが。いわゆる円形歩道橋という代物です。あぁでも円形歩道橋といえば、横浜じゃないの。というあなた。実は元祖は札幌だったという事実。ご存じないでしょ。

新しげだけど築51年、日本最古の円形歩道橋

写真で見ると新しそうに見えますが、架設されたのは1971年。築51年の年代物です。なぜ作ったの?当時の価格でいくらかかったの?と気になったので、管轄する札幌市白石区役所に聞いてみました。その答は…。残念ながら資料もなく、OBの方に聞いても経緯を知る人はいなかったそうです。そもそも建設の主体となったのは白石区でも札幌市でもなく、北海道だったとか。

札幌オリンピックが関係してるとか?

でも気になりますよね。機会があればちょこっと取材してみたいですね。取材先は北海道建設局でしょうか、当時のことだから北海道開発局かもしれません。もしかして翌年1972年開催の札幌オリンピックが関係していたりして。ウン、これはこれでテーマが広がりそうだ。

地元スタンプにも円形歩道橋愛

建設時のドラマはわかりませんでしたが、円形歩道橋にちなんだ意外な情報をキャッチ。円形歩道橋の近くにある菊水三条郵便局の風景印に円形歩道橋が描かれているのです。風景印とは郵便局にゆかりのある風景や名所を描いたスタンプのこと。残念ながらその存在を知ったのは今回の取材の後。ということで写真はありません。また、以前は札幌の市営地下鉄菊水駅のスタンプも円形歩道橋デザインだったそうです。なるほどね、地元に愛されてる歩道橋なんだと実感。するともっと驚くようなお話が。

小説「ドーナツの歩道橋」に注目

この歩道橋にちなんだ小説があるとか。ポプラ社から出ているその本のタイトルは「ドーナツの歩道橋」。そのまんまというか、これ以上はないほどストライクなネーミングですね。主人公は高校一年生の女子。彼女とパン屋を営む両親、弟、そして祖母のお話です。ジャンルとしては児童文学ですが、大人でも楽しめそう。今度読んで見ることにしましょう。

お話の内容紹介をちょっとだけ

自宅兼店舗があるのは、札幌近郊にある「空中回廊」の名を持つ歩道橋の階段のすぐ下。(中略)介護が必要な祖母をめぐって、家族はなんだかぎすぎすしている。麦菜の心も「好き」「嫌い」を行ったり来たり。まるでドーナツ型の歩道橋を歩くように──。

うん、やっぱり円形歩道橋愛、地元愛、家族愛とあったかホットな小説みたい。これからの季節にはぴったりかな。ココアでも用意してこたつの中で読んでみましょうか。

まだまだあるぞ円形歩道橋

札幌や横浜だけでなく、日本全国には円形歩道橋をはじめ丸いデザインの橋梁系建築物がまだまだいっぱい。ということでこの話題、まだまだ続きます。