なにげに見ておきたい奇橋の1つ「猿橋」
日本三奇橋なる言葉をご存じでしょうか。 日本三景や三名園や三大祭りなど、日本には実に多くの三大○○が存在しています。
その中の1つが冒頭の「日本三奇橋」。
日本三奇橋はどこ?
日本には数多くの橋がありますが、日本三奇橋と呼ばれているのがこちらの橋。 山口県岩国市の「錦帯橋」 富山県黒部市の「愛本橋」*1 そして山梨県甲府市の「猿橋」 奇矯というくらいなので、いわゆる普通の橋とは一線を画す構造物となっており、どれも 特長的な姿をしています。
そのめずらしい橋の架け方は猿が教えてくれた?
猿橋も、山梨県を流れる桂川*2に架かる橋で、刎木(はねぎ)という支え木を両岸の岩 盤から斜めに突き出し、橋を支えることで橋脚を使わずに橋を支える独特の構造をした橋 です。 たくさんの猿がつながりあって対岸へと渡っていく姿からヒントを得て、無事橋を架ける ことに成功したと言い伝えが残っており、猿橋の名前の由来にもなっているといわれてお ります。 ちなみに同様の刎木(はねぎ)形式の刎橋は、江戸時代から明治初期辺りまで日本に存在 した架橋形式のようです。
橋と歴史と景観と郷土料理の旅へ
さて、猿橋。現在では国の名勝にも指定され、江戸時代には街道の重要な橋でもあり、当 時は猿橋宿など宿場としても小さいながらも賑わったようです。 両岸の切り立つ崖には木々が生い茂り、橋の景観と合わせ四季折々の豊かで美しい景観を 見せてくれます。 遊歩道も整備され、ハイキングや川下りも楽しむことができます。猿橋を見た後はふもと にあるお食事処で、ぜひ山梨の郷土料理のほうとうなど楽しみたいですね。 近くの猿橋公園の横には大月市郷土資料館もあるので、歴史に触れてみるのも楽しいかも 知れません。 名勝を楽しみながら郷土の歴史と郷土料理に舌鼓を打つ、そんなちょっとした旅はいかが でしょうか。
※ 1.現在その姿は失われていますが、近年復元する動きもあるようです。
※ 2.桂川は山中湖と忍野を水源とし、山間を流下しながら山梨県と神奈川県の県境に ある島田湖を経て、やがて相模川の源流の1つとなります。
お出かけガイドパンフ
アクセス
JR中央線「猿橋駅」下車 徒歩約15分
中央自動車道「大月IC」降りて国道20号を東方面に約15分
リンク
大月観光協会「甲斐の猿橋」
大月市郷土資料館